白ブドウ、カシス、グーズベリー、パッションフルーツ、キャティ!
Hop Filament - Nelson Sauvin -
ホップフィラメント - ネルソン・ソーヴィン -
Single Hop Brut White IPA
醸造士
斯波 克幸 / SHIBA Katsuyuki also known as Shiwa
一つのホップで風味付けをし、その個性を楽しんでもらうシリーズ。第7弾はNew Zealandホップの代表格とも言えるNelson Sauvin / ネルソン・ソーヴィン。Nelson Sauvinは斯波の大好きなホップの一つです。
ワイン用ブドウ品種のソーヴィニヨン・ブランにかなり似た香りを持つということから命名されたホップで、そのとおり強い白ブドウ様の香りを持つのが特徴です。Nelson Sauvinは使い方によってはグレープフルーツ様を引き出すこともできるのですが、このビールでは圧倒的に白ブドウ感を引き出す設計をしています。
ということで今回はその名前の由来を感じられるビールにするため、シャンパンや白ワインに寄せた仕上りを目指しました。
まずこのビールの最終比重は水に極めて近い1.000です。酵素の力を使いすべての糖を酵母が食べられる大きさまで分解して食べ尽くさせているので、理論的にこのビールには糖分が存在しません。
ビアカラーは使用している麦芽の殻の色つまり焙煎度の影響が大きいのですが、小麦は殻の色度が薄いため使う分量を増やせば増やすほど色度への貢献は少なくなります。小麦をたくさん使ったビールが白ビールと呼ばれるのにはこうした理由があります。今回も沢山の小麦を使うことで、ビアカラーを白ワインに寄せています。
また小麦は爽やかな果実味を持っているので、比率高く使うことで果実味と共に酸のテクスチャーが複雑になり、それもワイン様のフルーツ感を演出するのに一役買っています。
ソーヴィニヨン・ブランのような白ブドウ感はもちろん、白ワインを彷彿とさせるミネラル感もあり、温度が上がってくると次第にカシス(ブラックカラント)やグーズベリーのようなベリー系の香りも出てくるので、味わいの複雑さも楽しんでいただけます。温度が暖房の効いた室温(17〜19度)近くまで上がりきったところでは、白桃のような香りも感じることができました。
Nelson Sauvinの個性的な香りは香気成分のThiol / チオール(チオールにも色んな種類があります)の影響が強いと言われていますが、このビールは間違いなくそのThiolを存分に感じられるチオールリッチなビールです。
ぜひワイングラスやチューリップグラスなど、香りの溜まりやすいグラスで飲んでみてください。
今回はこれぞNelson Sauvinだと自信を持ってお伝えできる仕上りです。Nelson好きにも色々な人がいると思いますが、Nelsonの持つ白ブドウ様が好きな人や白ワインが好きな人、ナチュール系のワインが好きな人にもぜひ飲んで欲しいビールです。
穀物類 / Grain & Other fermentable
原料 | メーカー | 原産国 |
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Pilsner | IREKS | German |
Wheat Malt Light | IREKS | German |
ホップ / Hops
原料 | メーカー | 原産国 |
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Nelson Sauvin | New Zealand Hops | New Zealand |
その他副原料 / Other
原料 | メーカー | 原産国 |
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Granulated Sugar | 大日本明治製糖 | 日本 |
酵母 / Yeast
原料 | メーカー | 原産国 |
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BRY-97 | Lallemand | Austria |
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