2024

「2024」はくにぶる4周年記念ビールです。2020からスタートして、今年で4年目を迎えました。

くにぶるのレギュラービールKölsch Styleの「1926」を、現代的にアレンジしたビールとして設計していて「1926」に使っている2種類のドイツ産ホップをベースに、毎年1種類違うホップを加えています。今年は2周年記念ビールの2022でも使ったCallistaを再び使いましたが、前回は手に入らなかったCallistaの香り成分を濃縮したペレットであるCallista Lupulinator®も加えました。

アロマは、華やかで透明感のあるエルダーフラワー、熟れ始めた青リンゴ、瑞々しい洋梨と繊細な和梨、スターアニスのようなほのかな甘いスパイス感に、日本の茶葉を思わせる爽やかな青さとミネラル感が静かにアクセントを添えます。まるでリースリングワインを彷彿とさせる、上品で奥行きを感じさせるアロマです。

フレーバーは、パイナップルを思わせるような味わいとほのかな酸味から始まり、続いて青リンゴの爽やかな酸味と洋梨の柔らかな甘みから、繊細な和梨の澄んだ甘みと日本茶を思わせる涼やかな青さが通り抜けていきます。余韻には、ラズベリーやブラックベリーのような紫色の果実の豊かな甘みが残り、奥行きとともに心地よい満足感を引き立てます。

KUNITACHI BREWERYの母体である国立市の酒屋「せきや」は、ワインの提案に力を入れてきた歴史があり、KUNITACHI BREWERYの周年ビールはその背景を表現するものとしてデザインしています。その一環として周年ビールのスタイルに選んできたのが、今では醸造するところが少なくなったBrut IPAです。酵素を使用して糖分を酵母が代謝できる最小単位まで分解することで残糖をなくし、糖分由来の甘みを抑えたドライな仕上がりにするスタイルです。糖分がなくとも感じられるアロマやフレーバーによる甘みと、切れのある飲み口を楽しんでいただければ嬉しいです。

4周年を迎えたKUNITACHI BREWERYですが、昨年から今年にかけても引き続き沢山の醸造所とのコラボレーションにも恵まれ技術交流を続けることもできました。細部にこだわって磨き上げてきたレギュラービールの1926がInternational Beer Cupで金賞を受賞できたのも、こうした技術交流による経験もあってのことです。また醸造所併設の直営レストランに腕利きのシェフが加わってくれたこともあり、ビールと食事のマリアージュの提案もできるようになったことも大きな出来事でした。
昨年から新しい体制を迎えて、その成果が実ってきた1年でした。KUNITACHI BREWERYは皆さんの日常を彩るビールをお届け出来るように頑張ります。引き続き応援していただけると嬉しいです。