夏から秋へ、秋から冬へ。モルト、ホップ、イーストの魅力を詰め込んだベルゴエール
秋のあわい take.4
Seasonal Pathways “Autumn”
醸造士
斯波 克幸 / SHIBA Katsuyuki Also know as SHIWA
モノとモノ、概念と概念のあいだを意味する古語「あわい」。「夏から秋、秋から冬」を意味する「秋のあわい」は、ベルギーとアメリカ2つの国のビールのあわいを表現できるビアスタイルのAmerican Belgo Styleです。
赤褐色の透き通ったボディ。アロマやフレーバーは、強すぎないクローブから、ホワイトペッパーや青いバナナのニュアンスをベースに、良い意味で複雑な様々なニュアンスが温度上昇と共に、移ろいながら現れます。
晩柑やゆずといった薄黄色の和柑橘、赤いリンゴや洋梨、砂糖漬けの赤ベリー系やブルーベリー、ダークチェリーが複雑に混ざり合います。余韻には、濃いオレンジから赤系のベリー、カラメル麦芽由来のほのかな甘味が通り過ぎたあとに、ダークチェリーやアプリコットのようなニュアンスが口の中に残ります。グラスにたまる香りから、私はドライフルーツをたっぷり使ったパウンドケーキを連想しました。
Take.3の説明文で来年は大きく変えると言っていましたが、望んでいた原材料の輸入がなかったことや欠品などもあり、前回の流れを踏襲してメインのホップは初回から多用してきたHBC630を使用しました。また前回よりもホップの組み合わせはシンプルに組み直し、7品種を用途に応じて組み合わせました。
KUNITACHI BREWERYでは、これまでもAmerican Belgo Styleのビールを手掛けてきましたが、その中でも「秋のあわい」は、麦芽、ホップ、酵母というビールの三大原料の「調和」を重視して作られています。全体のバランス感を大切にしつつ、各原材料が繊細に絡み合う事で生まれる味わいの移り変わりで、紅葉する落葉樹の葉に様々な色のグラデーション、賑やかな実りの秋を表現しています。
「秋のあわい」から、時間とともに変化する味わいのニュアンスを感じ取り、ビールを深く味わう楽しみを感じていただければ嬉しいです。
穀物類 / Grain & Other fermentable
原料 | メーカー | 原産国 |
---|
Pale Ale | IREKS | German |
Vienna Malt | IREKS | German |
Crystal Mahogany | IREKS | German |
Aroma Malt | IREKS | German |
Crystal Oak | IREKS | German |
Wheat Malt Light | IREKS | German |
Naked Oat Malt | Crisp | UK |
Crystal Ebony | IREKS | German |
Wheat Malt Black | IREKS | German |
ホップ / Hops
原料 | メーカー | 原産国 |
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HBC630 | Yakima Chief | America |
Cryo HBC630 | Yakima Chief | America |
Cryo Sabro | Yakima Chief | America |
Callista | BayWa | German |
Simcoe | Yakima Chief | America |
Talus | Yakima Chief | America |
Spectrum Mosaic | HAAS | America |
Warrior | Yakima Chief | America |
酵母 / Yeast
原料 | メーカー | 原産国 |
---|
WLP510 Bastogne Belgian Ale Yeast | White Lab | America |
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