HOME > ビール紹介 > LIMITED > 冬のあわい

BEER

thumb-img
thumb-text

多種多様な麦芽とスパイス、副原料、ホップの個性をベルギー酵母でまとめ上げた、甘く魅惑的な黒い液体。

冬のあわい

Seasonal Pathways “Winter”

Belgian Pastry Stout

ABV
7
/
FG
1.029
/
醸造士
斯波 克幸 / Katsuyuki Shiba
今までつくってきたKUNITACHI BREWERYのビールの中でも、とりわけ複雑な麦芽配合をしています。pH調整のSour Maltを除いて10種類の麦芽を組み合わせ、多様なスパイスと副原料、そしてホップと酵母由来のアロマで重層的な香り付けを行った洋菓子のような甘みのあるビールを目指しました。

前職のAOI BREWINGでは、最終比重が1.005〜1.009という酵母がほとんど糖を食べ尽くしたドライな方向性のビールばかり作っていたので、今回のような最終比重1.029というのは真逆の方向性で、設計していた楽しかったです。

初めにチョコレートやカカオ感、そしてバニラ、シナモン、クローブ、レーズンやプラム、ほのかにベリー系のニュアンスも感じられます。バーレイワインやフルボディの赤ワインに親しいニュアンスを感じられる方もいるかも。甘みのあるビールですが、残糖感を強く感じるもったりとした甘さではなく、まろやかではあるものの比重が示している数字よりもずっと軽やかに感じられるかと思います。「あぶない飲みもの」という仕上りです。

ちなみにBelgian Pastry Stoutはアメリカ発祥のオリジナルスタイルです。今の所インターナショナルなカテゴリーではありませんが、数年前から少しずつ流行る兆しがあり、日本の醸造所でもつくられる機会が増えてきたように感じます。KUNITACHI BREWERYでも、機会があればこれからも挑戦したいと思っています。

さて、モノとモノ、概念と概念のあいだを意味する古語「あわい」は斯波の好きな言葉の一つですが、つまり「冬のあわい」とは「秋から冬、冬から春」という季節の間を表現しています。

冬のあわいでは、秋のあわいで使ったホップを軸に据え、そこに多用な麦芽とスパイスを加えることで移ろう変化を表現しました。また、温度の上昇と共に香りが開き変化するこのビールには、しっとりと深まっていく冬の世界の目には見えない地下で、多様な生命が誕生に向けて少しずつ力を蓄えているイメージも表現しています。

甘い物ともよく合うと思うので、ちびちびゆっくりと温度の変化とともに変わる味わいを楽しんでいただければ嬉しいです。

アルコール耐性のほとんどない私にとっては7%を超えてくるアルコール度数は命に関わる数値なのですが、冬の間はしばらく度数強めのビールがお目見えしていきます。
穀物類 / Grain & Other fermentable
原料メーカー原産国
Pilsner ZeroViking MaltFinland
Munic MaltIREKSGerman
Mela BeechIREKSGerman
Golden Naked OatSimpsons MaltUK
Crystal OakIREKSGerman
Crystal EbonyIREKSGerman
Aroma MaltIREKSGerman
Special BDingemansBelgium
Chocolate MaltIREKSGerman
Wheat Malt BlackIREKSGerman
Sour Malt(pH調整)IREKSGerman
ホップ / Hops
原料メーカー原産国
Barbe RougeHop FranceFrance
Hull MelonBayWaGerman
Hallertau BlancBayWaGerman
その他副原料 / Other
原料メーカー原産国
White Suger
Lactose
Dextrin
Cacao nibs
Ceylon cinnamon
Star anise
Anise seed
Cardamom
Vanilla beans
酵母 / Yeast
原料メーカー原産国
AbbeyeLallemandAustraria

BEER STYLE TAG

本ページ内の画像やテキストはどな たでもご自由にお使いいただけます。 SNS への投稿やビールの販促用にお 使いいただければ嬉しいです。
※上記以外の二次利用は出来ません のでご注意ください。