KUNITACHI BREWERY×CAVE D'OCCI BREWING、Kveikを愛用する2つのブルワリーによる相互コラボ2回目です。今年も意見交換しつつの楽しい仕込みになりました。
→前回はこちら
Cavenian Simonaitis take.1
昨年と同様に、乳酸菌でケトルサワリングした麦汁をLithuania由来のKveikに類似する酵母Simonaitisで発酵させましたが、今年はCAVE D’OCCIのフラッグシップワインに使われているアルバリーニョ種の絞り粕の皮をふんだんに使用しました。冷凍処理されていたとはいえ、野生酵母が棲息している可能性が高い皮を発酵タンクに直接漬け込むという冒険的な試みです。
アロマはパッションフルーツのような爽やかなトロピカル感から始まり、ライム、レモン、アプリコット、フローラル、そしてほのかにフェノールが感じられます。口の中にじわりと広がるミネラル感を伴った強めの酸味は、パッションフルーツやグァバのようなトロピカルフルーツの風味から、ライム、レモン、グレープフルーツなどの爽やかな柑橘系の風味、さらには赤いリンゴ、そしてアプリコット、ネクタリンのようなストーンフルーツへと変化します。
時間が経つにつれて、ブドウ果皮に棲息していた野生酵母が活動を始め、数ヶ月後にはファンキーなニュアンスが加わり、より複雑な味わいに変化していくことも期待できます。前作よりも一層フルーティで爽快、そして複雑な味わいと酸味に加えて、熟成による時間経過も楽しんでいただけます。
今年もpHは3.0の爽快な酸味です。昨年は直球勝負の爽快な酸味でしたが、今年はその力強さに奥行きが加わり、より複雑な味わいを楽しめる発酵の魅力がたっぷりと詰まった仕上がりです。
また、今年もCAVE D’OCCI側では2つの木樽発酵ビールを一緒に仕込みました。どちらも個性的で魅力的なビールに仕上がりつつある話はヘッドブルワーの竜征さんから聞いており、その完成がとても楽しみです。こちらは、もう少し熟成が進んでからのリリースです。CAVE D’OCCI BREWINGからの最新情報もお見逃しなく。