マンゴー、ピーチ、フラワリー、メロン、バナナ、グレープフルーツ!
Hop Filament - Idaho 7 -
ホップフィラメント - アイダホセブン -
醸造士
斯波 克幸 / SHIBA Katsuyuki also know as SHIWA
一つのホップの個性や特徴を楽しんでもらうシリーズ、今回はIdaho7の2回目です。前回とスタイルは変わり、今回は残暑に飲み疲れしないABV3%の爽やかなRaw Micro IPAです。
Idaho7は香りの成分が極めて多いことで知られており近年人気が高まっているホップ品種の1つです。公式のプロフィールではタンジェリンオレンジ、アプリコット、パパイヤ、樹脂、そして花やアールグレイティーのようなハーブ様の香りを持つと言われています。
アロマは複雑でマンゴー様の香りを輪郭にほのかにアプリコットやピーチ(黄桃)、続いて白百合(カサブランカ)のような大ぶりの白い花のような甘いニュアンスとメロンやパパイヤ、そしてバナナのような香りが感じられます。
フレイバーもアロマと近くマンゴー様の香りを輪郭にほのかにアプリコットやピーチ(黄桃)、グレープフルーツとその中果皮のようなニュアンスとほのかな樹脂感、そして余韻はパパイヤやメロン、バナナ、Raw Aleらしい白パン様。
何か1つの香りが突出しているというよりは、厚みのある香りが一体となっているイメージです。
また、小麦の使用量が多いのはいつも通りですが、アルコール度数の低さによる味わいのボリューム感を補うために麦芽配合を少し変えてRye Maltを少量加えています。
さて、以前から麦芽にもフルーティな風味に影響の強い香気成分のThiolが含有されるということは明らかにされていましたが、酵母の生体内変換(biotransformation / バイオトランスフォーメーション)の研究が進み、その香気成分の活用にも新たな可能性が見いだされてきました。
これによって麦のテロワールも考慮することでより個性を表現できる可能性があるとも言われています。Raw Ale製法によって増幅しやすい香りや、Raw Ale製法だからこそ表現できる香りがあることをKUNITACHI BREWERYでは追求していますが、そこにはこのThiolized processの影響もあると推測しています。
今後の研究の進展を私たちも楽しみにしています!
ということで、今回は少しホップの使うタイミングと量を今までと変えています。少しホップのポリフェノール由来の辛味が出てしまっていますので、瓶底の澱は混ぜずに飲んでいただいて方が美味しくいただけると思います。
穀物類 / Grain & Other fermentable
原料 | メーカー | 原産国 |
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Pilsner Malt | IREKS | German |
Pale Ale Malt | IREKS | German |
Wheat Malt Light | IREKS | German |
Crystal Maple | IREKS | German |
Rye Malt | IREKS | German |
ホップ / Hops
原料 | メーカー | 原産国 |
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Idaho 7 | Yakima Chief | America |
酵母 / Yeast
原料 | メーカー | 原産国 |
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Lutra Kveik | Omega Yeast | America |
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