谷保の女神はしおらしい take.2

ドイツのビール純粋令では「大麦、水、ホップ以外の原料を使用しないこと」という決まりがあり、「小麦、コリアンダーシード、塩」を使い乳酸菌由来の乳酸による酸味の効いたこのGose Styleはドイツのビアスタイルの中では特殊です。

前回はABVが約3%で酸味も穏やかな設計でGose Styleのご案内的な設計でしたが、今回はABVが5%で酸味は強めの大味な設計です。

Gose Styleはアメリカでも人気で、フルーツを入れた特殊なものから伝統的なものまで多様なGose Styleのビールが作られていますが、今回の「谷保の女神」も伝統的というよりはアメリカナイズドしたGose Styleだと思っていただけるとしっくりくるかも知れません。（ということで、ビアスタイルもAmerican Style -Goseという創作スタイルにしてみました）

味わいはマシマシに入れたコリアンダーシード由来のレモンなどの柑橘を思わせる香りから、青りんごのような甘い香り、目が醒めるような爽快な酸味が爽やかな果実味を思わせ、それを塩味が引き締め引き立てます。また、酸味のテクスチャーを複雑にするためにKveikを使っているのもポイントです。

強めの酸味はきっと飲む人を選ぶかも知れませんが、酸っぱいもの好きには堪らないはず。でも酸っぱいものが嫌いな人も挑戦していただきたい、泡まで美味しい爽やかな仕上りです。料理と合わせて楽しめるビールでもあると思います。

次のテイクではこの中間ぐらいの仕上りに落ち着けて、そこからは微調整に入りたいです。スピン・オフはいろんな果物を使って行くのでお楽しみに。

この「谷保の女神はしおらしい」は国分寺の名店老舗ビアバー「ガンブリヌス」の2号店「ニンカシ」の5周年をお祝いするビールとして2021年に生まれました。「ニンカシ」にも足を運んでいただけると嬉しいです。