1926 / take.35
イチ キュー ニー ロク
醸造士
斯波 克幸 / SHIBA Katsuyuki also know as SHIWA
繊細なバランスを追求するKöln-Style Kölsch が、KUNITACHI BREWERYの代表的なビールです。ホップと酵母の香りによるレモンやほのかな白ぶどう、青りんご様の柔らかな果実味と、余韻に主張し過ぎない麦芽のニュアンスが感じられる軽やかで優しいビールです。IPAのような突き抜けて尖った個性ではなく、全体の調和の中でドリンカビリティと飽きのこない繊細なひねりを表現することを目指してつくっています。
今回も前回(Take.34 )と同様にThe Yeast Bay社のRhine Kölsch Ale Yeastを使用したバッヂです。ライン川流域のKölschをつくっている醸造所に由来するというこの酵母、アロマ・フレーバーは今までよりも良い意味で複雑で、Lager Beerに感じられるようなふわりとしたスパイシーでフローラルな香りから、レモン、青りんご、冷涼な産地の白ぶどうのようなニュアンス、ほのかにメロンのようなニュアンスも。白ワインが好きな方は、それに近い繊細なニュアンスを汲み取られるかも知れません。温度が上がると、よりフルーティなニュアンスが心地よく香ってきます。苦味のバランスは今まで通りで味を引き締める程度に抑えています。
今回はホップの量を微調整した他、仕込み工程もWhirlpoolの時間を短くするなど細かな調整をしています。次回はここ数回入れてきたWheat Maltの使用量の調整と、酵母の変更を検討しています。IBCで金賞を取ったことに執心せずに、より良いものをご提供できるように洗練させていきたいと思っています。
これからもいくつかのKölsch Yeastを試しつつ、ハウスイーストをどうするか酵母選定を繰り返して行きます。味わいの微妙な変化を楽しんでいただけると嬉しいです。
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このビールの名前「1926」は旧国立駅舎の竣工年に由来しています。
赤い三角屋根の国立駅舎は1926年に生まれ一度解体されましたが、無くなることを惜しんだ沢山の市民の声によって2020年に復元されました。
また、国立市は南側の古い地域と北側の新しい地域が並立している2つの顔を持つ街でもあります。
Kölsch Styleは上面発酵的な華やかさと下面発酵的な飲み心地という2つの顔を持ち、伝統的でありながら、ある意味では新しさを見出す余白があることから好奇心旺盛なアメリカの醸造士たちにも人気が高いスタイルです。
こうした国立とKölsch styleの類似性に想いを寄せ、イメージを膨らませて生み出したビールが1926です。くにぶるが掲げるテーマ「古いは新しい」をかたちにした代表的ビール、くにぶるの顔的ビール1926。沢山の人に親しんでいただければ嬉しいです。
穀物類 / Grain & Other fermentable
原料 | メーカー | 原産国 |
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Pilsner | IREKS | German |
Spitz Malt | IREKS | German |
Wheat Malt Light | IREKS | German |
ホップ / Hops
原料 | メーカー | 原産国 |
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Heracles | BayWa | German |
Saphir | BayWa | German |
Hallertau Blanc | BayWa | German |
酵母 / Yeast
原料 | メーカー | 原産国 |
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Rhine Kölsch | The Yeast Bay | America |
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