1926 / take15
イチ キュー ニー ロク
醸造士
小針 明日克 / KOBARI Asuka
1926は繊細なバランスを追求するKUNITACHI BREWERYの顔的なビールです。
レモン様やハーブ様の爽やかな香りと上質な苦味が特徴のSaphir / サフィアをベースに、白ブドウ様の香りを持つ比較的新しいホップであるHallertau Blanc / ハラタウ・ブランを少量使ってアクセントに、麦の優しい風味とそしてKölsch Yeastが生み出す青りんごやほのかなアプリコット様の香りによる繊細なまとまりを意識して設計しています。
私はKölsch Yeast系の酵母が持つ爽やかでほんのり甘い香りがとても好きなので、発酵温度の管理でその特有の香りをより感じられやすいように引き出しています。前回との違いは温度管理を少しだけ低めにし酵母が出すエステルとホップの香りのバランスを調整しました。エステルが抑えられたことにより、今までよりも少しドライに感じやすい仕上がりになっています。
なお、醸造士の項目で気づいた方もいるかも知れませんが、今回のTakeは私がコロナで療養中であったため、仕込み工程のすべてを一緒にビールをつくっている小針明日克がやっています。いい感じに仕上がっているので、ぜひ飲んでください。
さて、私は少し前にドイツに研修に行ってきました。Kölnにも足を運び、友人の醸造士たちと現地のKölschを飲み比べて来た成果を次のバッチから数回かけて調整していきたいと思っています。
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このビールの名前「1926」は旧国立駅舎の竣工年に由来しています。赤い三角屋根の国立駅舎は1926年に生まれ一度解体されましたが、無くなることを惜しんだ沢山の市民の声によって2020年に復元されました。また、国立市は南側の古い地域と北側の新しい地域が並立している2つの顔を持つ街でもあります。Kölsch Styleは上面発酵的な華やかさと下面発酵的な飲み心地という2つの顔を持ち、伝統的でありながら、ある意味では新しさを見出す余白があることから好奇心旺盛なアメリカの醸造士たちにも人気が高いスタイルです。
こうした国立とKölsch styleの類似性に想いを寄せ、イメージを膨らませて生み出したビールが1926です。くにぶるが掲げるテーマ「古いは新しい」をかたちにした代表的ビール、くにぶるの顔的ビール1926。沢山の人に親しんでいただければ嬉しいです。
穀物類 / Grain & Other fermentable
原料 | メーカー | 原産国 |
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Pilsner Malt | IREKS | German |
Crystal Maple | IREKS | German |
Spitz Malt | IREKS | German |
ホップ / Hops
原料 | メーカー | 原産国 |
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Heracles | BayWa | German |
Saphir | BayWa | German |
Hallertau Blanc | BayWa | German |
酵母 / Yeast
原料 | メーカー | 原産国 |
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Köln | Lallemand | Canada |
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