ALE & BOOKS KUNITACHI #5

幼い頃、はじめて『モモ』を読んだのは、ちょうど今くらいの季節でした。
『モモ』と聞いたとき、今でも呼び起こされるのは、布団の中のぬくもりや石油ストーブの残り香、肩に触れる空気の冷たさと、カーテンの隙間から見えた真っ黒な空。
そんなリアルな感覚ととともに、モモと仲間たちの大海原での冒険や、黄金の部屋の心地よさそうな空気感が、映画館で見た映像のように浮かんできます。

当時の私には、部屋にこもって勉強しなければならない時間があり、けれども部屋の中で繰り広げていたのは、勉強とは全く関係のない本の世界や、空想の世界に没頭することでした。
子どもの頃に好きだった、ぽっかりと「何もない時間」。今でもその時間を求め続けている気がします。

幼い頃と異なるのは、今の私が自分の世界に没頭するばかりではなく、社会と作用し合いながら生きているということ。誰かのために取る時間も、自分にとっての時間も、等しく大切なものであるということ。大切なのは、そこからどんな時間を選択するか。
Googleカレンダーをちょっとさかのぼってみると、これは失敗だったなと思う選択ももちろんあります。けれども、それで大切なものがはっきりするのなら、失敗もいいことも、美味しいビールになってくれるのかもしれません。

『モモ』をはじめて読んだ季節。大人になった今だからこそ、「どこにもない家」のバターとはちみつを塗ったパンと一緒に『時間泥棒』が飲みたいなと思いました。

by 優 / YU
国立を拠点にまちづくりの仕事をする三画舎のメンバーとして、くにぶるのコピーライティング・ブランディングマネジメントなどを行っています。

🍺時間泥棒 / Zeit-Dieben
Raw Fruited Sour Ale
https://kunitachibrewery.com/kuniburu-beer/time-thief/

「ALE & BOOKS」は、読書週間に合わせて、「ビールと読書」をテーマに醸されたビールと本のペアリングを楽しむ企画です。2021年に奈良醸造によりスタートしました。
https://narabrewing.com/ale-books


国立駅前のフラッグショップでのくにぶるの取り扱いは、各アカウントにて!
SEKIYA TAP STAND / @sekiya_tap_stand
せきや / @kunitachisekiya
🌟くにぶるオリジナルグラウラーご利用でビール5%OFF
🌟くにぶるのビールイメージを表現したコースターカードをお渡ししています

[くにぶるオンラインショップ]
https://kunitachibrewery.shop


[業務店様のご購入はこちら]
https://shop.kunitachibrewery.com

[くにぶる併設のビアレストラン「麦酒堂KASUGAI」]
https://b-kasugai.com/

TAGS