ビールでまちの“文化”を造る

「たまらん坂 Hazy IPA」は、文京区の「カンパイ!ブルーイング」と国立の「Kunitachi Brewery -くにぶる-」のコラボビール。坂道がなんと130以上もある文京区の「カンパイ!ブルーイング」では、ビールの名称に坂道の名前をつけるのが通例です。“たまらん坂”はくにぶるの近くに実在している坂道で、忌野清志郎氏の歌にも登場することからファンの聖地にもなっています。

「カンパイ!ブルーイング」醸造長の荒井祥郎さんと、くにぶる醸造長の斯波克幸は、「うたっているビアスタイルに沿ったつくりを尊重したい。そしてキレイなビールを作りたい」という方向性が同じ。そして、2人ともお酒にあまり強くないそう。

そんな2人がコラボした「たまらん坂 Hazy IPA」は、アメリカで開発された最新のホップ「Talus」をふんだんに取り入れることに挑戦しています。その結果、“ホップの魔法”がかかり、まるでフルーツが入っているようなビールに仕上がりました!
トロピカルな果実のような味わいはまるで“ホップジュース”。華やかで飲みやすいのですが、アルコール度数は6.5%と少し高めです。

もともとは醸造士ではなく、まちづくりの仕事をしていたという荒井さんがクラフトビールの世界に目覚めたのは、2000年頃のドイツ留学がきっかけでした。
「ドイツはどのまちにも小規模なブルワリーがあり、それぞれがまちの人に愛されていました。気候も良く、野外や広場で自分達のまちのクラフトビールを飲んで和気あいあいとしている姿も多く見かけて、気持ちの良いライブ感が漂っていました」
その光景は、荒井さんにとってビール造りの原風景になりました。やがて日本に戻り、しばらくはまちづくりの仕事を続けていましたが、ここ数年でハッとさせられるような日本のクラフトビールが増え始めたことから、当時の光景が鮮やかに蘇ってきたのです。

「カンパイ!ブルーイングの目の前には神田川が流れていて、春には桜が綺麗です。少し前までは川沿いを歩く人も少なかったのですが、コロナをきっかけにまちの人が近所に目を向けるようになって、お店の常連さんも増えました。ブルワリーやクラフトビールをきっかけに、暮らす人がこのまちをもっと好きになって、まちが成熟していくといいなと思っています」

たまらん坂を知る人も、知らない人も、ビールをきっかけに“じぶんのまち”に想いを馳せてみませんか?

たまらん坂 Hazy IPA
坂下ver. https://kunitachibrewery.com/kuniburu-beer/tamaran-slope-hazy-ipa-sakashita/
坂上ver. https://kunitachibrewery.com/kuniburu-beer/tamaran-slope-hazy-ipa-sakaue/

カンパイ!ブルーイング @kanpaibeer
くにぶる @kunitachi_brewery

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