Raw Ale #6
麦汁を煮沸させずに醸す“Raw Ale”。
その代表的なビアスタイルとも言える“Kornøl / コーンオール”は、
ノルウェーのKonol(コルノア)地方で生まれました。
Kornølは、Korn(=穀物)とøl(=ビール、あるいは、古く)という言葉で構成され、
その名の通り、豊かな穀物味のあるRaw Aleです。
(※ Corn / トウモロコシではありません)
大麦の栽培には不向きで、ホップも育たない北欧の地で、古くから受け継がれてきたKornølは、
高価な大麦オオムギだけを使うのは難しく、大麦とオーツ麦やライ麦といった過酷な環境下でも育つ穀物を組み合わせてつくられてきました。
香り付けに使うのは、ホップではなくジュニパーの枝。
本場のRaw Aleは、仕込み水にジュニパーの枝を浸してエキスを抽出しています。
くにぶるの醸造士はみな、本場のKornølに敬意を払い、
東京・国立の地で、より本場のRaw AleやKornølに近づけるべく実験を重ね、情報を蓄積しています。
そうした中で、2021年12月4日に「INDIVIDUAL ORCHESTRA series #5」が生まれ、
現在までtakeを重ねてきました。
🍺INDIVIDUAL ORCHESTRA #5 / take1(現在の「Grain Drop」)
https://kunitachibrewery.com/kuniburu-beer/individual-orchestra-5-take1/
Kornølを再現するにあたってネックだったのが、
西洋ジュニパーの枝が日本では流通していないことでした。
調べていくと研究者が公開している情報に、
ジュニパーの枝をジュニパーベリーで代用する例があり、
ジンの仕込みにも使われていることからすぐに手に入れることができ、満を辞して挑戦することができたのです。
(西洋ジュニパーはセイヨウネズとも呼ばれ、日本でも条件が揃えば自生している姿を見ることができます)
Grain Dropでは現地にならい、大麦に加えてライ麦を約30%使用。ホップはほとんど使っていません。
その麦汁をKveikを使い、高温で発酵させることで、驚くほどフルーティなビールに仕上がります。
もともとは北欧の厳しい環境で、あるものを使って仕込まれたRaw Aleが、
そこに暮らす人々の手で気の遠くなるような時を超えて受け継がれ、その土地にしかない固有の文化に育っていく。
本当に頭が上がりません。
くにぶるでも、日本古来のお米や麹をメインに取り入れた、
「和製Raw Ale」を作ってみたい。
いつか、Raw Aleで日本固有の文化を育てていけたら……
そう夢見ているのです。
2024.5.15 醸造長 斯波克幸
Raw Ale #1 -NON BOIL BEER-
https://kunitachibrewery.com/raw-ale-1/
Raw Ale #2 -伝統-
https://kunitachibrewery.com/raw-ale-2/
Raw Ale #3 -低アルコール-
https://kunitachibrewery.com/raw-ale-3/
Raw Ale #4 -麦の香りを引き立てる-
https://kunitachibrewery.com/raw-ale-4/
Raw Ale #5 -Kveikと魔女のリング-
https://kunitachibrewery.com/raw-ale-5/
Raw Ale #6 -Kornøl / コーンオール-
https://kunitachibrewery.com/raw-ale-6/
🍺「Grain Drop -INDIVIDUAL ORCHESTRA series #5-」
ジュニパーベリー香るKveikで醸した甘くフルーティなThe Raw Ale!
https://kunitachibrewery.com/kuniburu-beer/individual-orchestra-5/
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